
設計事務所がどんなところかご存じだろうか?
平たく言えば、住宅メーカーや工務店といった施工を請け負う会社から、設計デザインを自立させ、工事業務を施主の立場で監理してくれるところだという。
いってみれば、オリジナルな家を設計してくれて工事を最期まで見届けてくれるところなのだ。
それならば、家をったてる私たちの立場で、しっかりと向き合ってくれる設計事務所を選びたいものだ。
アブデザインの清水さんの経歴はユニークだ。大学で建築を学びながら、高山に戻った後、ひょんなことから家具デザインにたずさわり、そこでいくつかの賞を手にする。その後独立をし一級建築事務所を設立することとなった。一般住宅はもとより、店舗設計や施設、ランドスケープやインテリアコーディネート、街作りの総合計画などその活躍は幅広い。それぞれの用途や目的の中で、いかにしてアイデアを設計デザインに消化しているのだろうか?
宅は家族のすみか、集いの場ですね。最近話題になっている健康住宅、耐熱高気密住宅というのはあくまで技術的な手法でしかありません。そこにいかにプラスアルファの居心地の良さがあるか、それを形にしていくのが仕事です。会話の中から家族の生活や今の不満などをくみ取っていくことに尽きますね。家はこれから家族が生活の中で関わっていけるような、曖昧な場所も必要なのではないでしょうか?一方店舗設計では、デザインに純度と洗練をつきつめていきます。」
施主との信頼関係はもとより、それをカタチにしていくために職人達との打ち合わせにも、そのこだわりは細かなディテールまで反映される。
人さんたちは同じ目標を持った仲間です。思い入れを分かってもらい、イメージ通りに仕上げるための信頼関係を大切にしますね。それが伝われば、本当に職人さんはその技術を奮ってくれます。」
清水さんが手がけた設計を見てみるとプリンス美容室やヘアメイクBLEUといったデザインされた空間から、魚市場膳やドリーミン四つ葉、キッチン飛騨といった懐かしさを感じる表情まで様々だ。
近では5年10年後のライフタイムを考えて設計するようになりました。その時、家族がどう過ごしているか、店がどんな風に味わいを深めていけるか、その時に古くならないデザインを意識するようになりました。」
家具デザインという小さな居コゴチから街を見渡し時の流れを考える設計へ。清水さんの視点は、いつも「誰のためのデザインか」に向けられている。
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