
陽がさんさんと差し込む26メートルのバージンロードを進むと、アンティークのガラスの噴水の祭壇が少しずつ幻想的にライトアップされていく…。そんな憧れの結婚式が人気の飛騨高山美術館。
「挙式を行う祭壇は、1926年に造られたルネ・ラリックの噴水ホールに設けられます。祭壇を取り囲むようにして列席者が見守る中での誓いはとても感動しますね。本物の美術品に囲まれての挙式がとても喜ばれています。噴水ホールを美しい花で飾り、1日1組限定で行っています。」
飛騨高山美術館でブライダルも担当する秦さんは、美学美術史学科を出て学芸員として勤務している。趣味の登山がきっかけで、たまたま立ち寄ったこの美術館に心惹かれスタッフとなった。
「初めて訪れたのは天気の良い日で北アルプスが見渡せ、身体が震えるほど感動したんです。初夏にはこの展望が素晴しいガーデンでの披露パーティが人気です。ご列席者の方々にも、結婚式を通じて、この美術館で楽しいひとときを過ごして頂けたらいいですね。私達がブライダルを提案するというより、お二人のご希望をうかがいながら、どういうカタチでお手伝いができるか、という立場で何度も打合せをさせていただいています。」
最近では結婚式を自分達の手作りで、というカップルが多く、本物の美術品とともに自分達の作品や写真を展示したり、実際に展示室を写真撮影会場にするなど、スタイルは様々だ。
「美術館は改まった場所ではなく、癒しの空間であると思うんです。その空間で挙げられる結婚式に関われることに喜びを感じます。結婚式と言うのは人生の門出であり、生涯で一番素敵な瞬間ですよね。私自身、新郎新婦とは同世代である事が多く、いろんな話をさせて頂きながら、一緒に作り上げていく感覚でお手伝いさせて頂いています。」
結婚式にも自分達らしさを表現するカップルが増えている。美術館も本来、その楽しみ方は人それぞれ、作品のとらえ方や感動がそれぞれに違うように、ここでの挙式も自由なのだ。思い出も、自分達で作り上げていくものだから。
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