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「寄せ植え華道」をご存知だろうか?寄せ植え華道とは、5年前に梶原拓岐阜県知事が推奨され、岐阜県から発信する新しい花の文化である。
欧米の文化であるガーデニングやフラワーデザインの世界にあった、数種の花や緑を楽しむ寄せ植えに、日本古来の華道、盆栽などの「和」の文化を融合させ、容器や庭などの空間で楽しむというのが寄せ植え華道である。
村上さんは、東海地区から作品が集まる可児の花フェスタ記念公園で毎年春・秋に開催される寄せ植えコンテストに昨年初出品しいきなりの優秀賞を獲得、以降3大会連続しての入賞をはたした。
村上さんと寄せ植え華道の出合いはどんなきっかけだったのだろう。
「30年前から布を自分で染めて作るアートフラワーの世界に魅せられて、それが花との出合いです。
その後生きた花の楽しみを知り、43才の時に生花店を起業したんです。
岐阜県が寄せ植え華道の受講者を募集していることを知り、応募し毎年秋に行なわれる進級試験を受けながら現在に至ってます。
フラワーアレンジが瞬間の美しさを楽しむのに対して、寄せ植え華道は根のある生きた世界を表現するんですね。
太陽の光を好む植物と好まない植物、土の性質から花が咲く時期…。
そんな植物の特質を知り、一つの世界にまとめあげるのはとても奥が深い世界なんですよ。」
この秋、優秀賞に輝いた作品も、すすきの野原にぽっかりと竹かごを月に見立て、つる科の植物の紅葉と赤い実でみのりを表現した。
根付いている事が条件の寄せ植えだけに、作品作りは一ヶ月前からかかり、審査日に向けて開花や紅葉が一番きれいになるよう心を配る。
「花の仕事をはじめるまでは病気がちで、お店を始めた時も周囲から心配されたのですが、花に触れている事で元気を貰っているのか自分でもびっくりするくらい健康になったんです。
今でも疲れている時ほど土を触ると浄化されて元気になる気がするんですよ。」
寄せ植え華道の楽しさを知ってもらうよう、依頼されれば色々なグループの集まりに出掛けたり、また、寄せ植え華道飛騨同好会の理事でもある村上さん。
同好会40名の仲間で高山市役所や総合庁舎などに作品を寄贈し、「花と緑の都岐阜」の活動も支援するなど花の文化に向き合う。
村上さんの長男は環境ジャーナリストとしてドイツから市民時報にもレポートを発信される村上敦氏だ。
村上さんご自身も、ドイツに行った際に見た街のゴミ対策や環境づくりに関心を持ち、カメラのシャッターを押し、メモを残してアルバムにされている。良いと思ったことは必ず紙に書くのが習慣だそう。
「せっかく生きているんだから自分は今日はこれをして良かった、と思いたいんです。
私は根性のない人間だから、周りにこれをしたい、と言ってから有言実行で始めるんです。
良いこと、思い付いたこと、嬉しかったことはどんどん紙に書いて貼り、それを見ていつも思い出すんです。」
そんな村上さんの心に浮かんだ言葉を一つ。
「幸せと思えるのは、ほんの一瞬である。人はその一瞬をすぐ忘れる。
いつも幸せだと思うには、その一瞬を忘れないたおやかな自分の心を作ること。」
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