バイタリティ溢れる人である。
店に立てばにこやかにお客様に声をかけられ、商品やスタッフにも細かく目を配る。
外に出れば中日文化センター日舞講師や高山市商工会の女性部副部長などの役もこなし、多忙な毎日だ。
「いつも心に留めている言葉があるんです。武者小路実篤の『いかなる時にも自分は思う。
もう一歩、今が一番大事な時だ。もう一歩』という言葉なんですが、人は何か一つをやり遂げると、達成感からそこに安住してしまいます。
私はいつもそこからまた、一歩を始める時だと自分に言い聞かせているんです。」
先頃岡本店の改装を行ったが、それもそんな一つだ。
「スタッフには月2、3回レンズの勉強会と共に、接客マナーの勉強会を行っています。
さらにお客様アンケートを行ったところ、岡本店が狭くて商品が見づらいという声があったんですね。
それで、店舗を広く明るく改装に踏み切りました。」
メガネやコンタクトは医療器具でもある。
スタッフにも専門的な知識が求められ、一人のスタッフが一人前になるには5年かかるのだそうだ。
日々研鑽と行動、そんな店の雰囲気はそのまま周さんの姿に重なっている。
「いつも何がお客様に喜ばれるかを考えてしまいますね。
現代は情報化社会で、都会と田舎にすでに時差はありません。
新製品がその日に入って当たり前なんです。
大切なのはひとつに価格、そして安全性。何より信頼される技術と責任のアフターサービスが基本です。
安くて悪いものだったらお客様はお店に来てくれません。
いいものを安く、そのためにメーカー直の取引きでどれだけでも安くいいものを提供したいのです。
また選択肢の多さも大切です。常時2,000〜3,000本のフレームを揃え、シャネル、ブルガリ、オークリーといったブランドも正規取り扱い店になっているんですよ。」
都会では激安メガネ店の台頭など、いわゆるメガネ戦争がさかんとなり、ロードサイドに大きな店が目立つ。
高山でもそれは他岸の火事ではない。
「地元のお客様への還元と貢献がなにより大切だと思っているんです。
今、医療用具として弱視のお子様のための製品に力を入れ、知識とケアにも研鑽を重ねていますが、有難いことに親子何代にも渡ったお客様があります。
その信頼にアフターフォローも含め万全を尽くすのが私達の役割ではないでしょうか?
地域の方に喜ばれるために、自分達のできる事を模索するのが、活力につながってくるのだと思いますね。」
飛騨で唯一の防音室を設け、聴力診断士も向かえ始めた補聴器も好評だ。
豊富な品揃えと企画力、価格面でも安さにひけはとらない構えだ。
「今は安さが求められる反面、ものを大切にしようという流れも出てきていますね。
ものを作る人にとっても、安く作って粗雑に扱って欲しい訳ではありません。
職人手作りの長く使えるものの良さも自信をもって伝えていける店でありたいと思っているんです。」
頭の中は次のアイデアで一杯である。 |