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株式会社 伊藤利一商店
代表取締役
伊藤 祐介さん


(株)伊藤利一商店
高山市上岡本町7丁目223番地
TEL 0577−33−0222
FAX 0577−33−0274


まるでカタログの中に入り込んだような最新のキッチンやバスルーム。
水栓からは水が流れ、バスルームではジェットバスのスイッチも稼動する。
ここは先頃オープンしたシステムキッチンやユニットバス、トイレといった水周りを一堂に集めた飛騨で初めてのショールーム「HOMESTARTION」。
誰もが気軽に訪れ、実際に体験できる楽しさにあふれた空間だ。
伊藤利一商店は管設備工事や建築資材販売、土木資材販売を中心として、創業五十余年を超える。

「今までは業者さんとの取引きが中心で、その先のエンドユーザーの声が聞こえて来なかったのです。
そんな中、『実際に見るのとカタログでは全く違う』という社員からの提案もあり、ショールームの構想がスタートしました。
私自身も家を当社でリフォームしてみました。すると社員がカタログを持ってやってくる。
結局決めかねて任せてしまった体験があります。
このショールームが出来てみると、こんな機能も欲しかった…こんな商品もあったのか、とカタログの限界を実感しましたね。
施工業者と一緒にエンドユーザーの満足を私たちも考える必要を感じたのです。」

このショールームでは、最新で最高ランクの商品を集めている。
大工さんが喜んで施主を連れて見に来たり、またリフォームを考える家族が訪れ相談をすると、希望者には工務店の紹介やアドバイスももらえ好評だ。
業者と卸ではなく、ユーザーに満足を提供するパートナーへと変わりつつあるのだ。

「なにぶんにも今までは職人さん相手の営業でしたから、気の利いたセールストークなどはできません。
その分、体感してもらう事にこだわり、実際に水が出て使えるショールームにしました。
まだまだ未知数ですが、お客様と一緒に勉強していこうという姿勢を大切にしていきたいと思い、あえて今月からは社員全員がショールームに立つことにしたのです。」

ユーザーの満足を考える姿勢は、2年前の農業資材や農薬、肥料を扱う「農業倉庫」のオープンにも表れている。

「かつては、日本中がみんなで仲良く伸びようと国に依存した形で成長してきたと思います。
私達の会社もそうでした。しかし、時代が変わり、個々の会社も自立していかなくてはなりません。
厳しい時代ですが新しい事にチャレンジして行かなくては成長もないのです。
また、農家の方も自立の時代を迎えたのだと思います。
企業が競争の中で良いものを安く提供し、それを選択していただくことで、農家さんの自立も支援していきたいと考えてスタートしました。
一般の方も来店されますが、スタッフが丁寧に説明してくれると好評をいただき、逆に私達がこれまで感じられなかった喜びも実感しています。」

逆に販売の素人だから、恐れを知らず向かえたこともありますね、と笑われる。

「今はデフレの時代。デフレは物価が下がるということですが、逆に考えればお金の価値が上がるということです。
つまり、お金を大切に使う時代になったのだと思います。
本当に確かなものが適正な価格で売れる時代です、ユーザーの満足のために、私たちの出来ることをしたい。
始まったばかりですが、それをなにより大切に学んでいきたいと思っています。」

社員全員が交代のショールームには、もちろん社長が立つこともある。
数字やデーターよりももっと大切なものが、これからはこのショールームにあるのかも知れない。